富山県道378号 松倉宮路線(2)
走行日 2005,5,3


ダートを振り向いて

車はおろか、普通の人なら徒歩でも入ろうなどとは思わない

軽トラならなんとか入ってこれそうな感じがしたが、
ダートからほどなくして路面が大きく削られている箇所があった。

もはや忘れられているのだろうか。

富山県の道路情報のサイトでは、この先の座主坊トンネルは『老朽化の為通行不能』となっている。
一応まだ県道として認められているようだ。

5月でこの状態である。夏はもっと鬱蒼としてくるだろう。

草木を押し分け歩く事数分。

座主坊トンネル到達

この場所に立つ為だけに343km彼方(吹田IC〜富山IC)からやってきたのだ。

坑口上部のコンクリートが3つに分かれて落下している。

トンネル入口付近は水分を含んだ堆積物の為、足を踏み入れるとヒザくらいまでズブズブと入る。
内部には非常に透き通った水が溜まっていた。

内部を覗く

緊張と興奮の為、脳内ではいろんなホルモンが分泌されているはずだ。

まつけん、行っきまーーーす!!

水深およそ70cm。底はスネあたりまで泥が沈殿していた。

県道じゃなかったらこんな所、まず来ない。

水漏れも殆んど無く、静寂と暗闇の空間だ

このトンネル、緩やかな坂になっていたようで深いのは坑口付近だけであった。

この写真あたりではもう足首ぐらいまで浅くなっていた。あーよかった・・・

『ZZzzz・・・』

真昼の訪問であった為コウモリ達は睡眠中だった。
こんなにじっくり見たこと無かったが、眠っている姿を見るのも生まれて初めてだった。

テレビのニュースで見たのだが、コウモリも実はその生息数がかなり減ってきているらしい。
その怖いイメージとは裏腹に自然の豊かな所を好んで住むという。なぜ減ったのかは言うまでもないであろう・・・
ここの住人である『飛べる哺乳類』達にとっては、私は招かざる客であったに違いない。
スマヌ

うれしはずかしセルフタイマー2発目

当方の身長(174cm)からトンネル内部の寸法を推測しても、普通車なら問題なく通行できそうだ。
狭いことは狭いのだが内部はスッキリしていて、富山県の誇る『池原隧道』よりはぜんぜんマシだ。

しかし・・・

豪快に崩落していた

と、同時にこの場所が非常に危険だという事を意味する。
本来ならもう引き返すのが正しい。

少し考えた。
そして、心の中で好奇心が恐怖心に勝った。

ガレキをよじ登る。
振り向くと入口が小さく見える。

ハッキリ言ってこれは無謀な行為です。よい子はマネしないように。

ガレキの上からライトを前方に向けると、この探検の終了を知る。
これまた豪快に天井が崩落していたのだ。

入口から第二崩落現場までだいたい100mくらいだろうか。
今度は上までみっちり土砂が詰まっていた。さすがにもうこれはどうしようもない。

ここからは一回り幅も高さも広がっていた。
現役時代はそれなりに道路として機能していたと思われる。

辺りを見回すと、壁に消えかかった落書きがあったり小さな焚き火の跡があった。
どれくらい以前なのかは不明だが、誰かが来ていたようだった。

富山r378の宮路側はここまで。
では松倉側はどうなっているのかというと、どこがr378かすら分からなかった。

座主坊で地元の人に思い切って聞いてみた所『昔はあった。今はもう無い』と言われた。
そして宮路側の入口はあったと言うと『ええ!?どこにあった?』と逆に聞かれる始末。
地元の人も知らないのか聞く相手を間違えたのか、これ以上の事は分からなかった。

2005年9月23・24日に行ったオフ会でついに全容の解明に成功した。

詳細はオフ会レポを読むべし。


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