津軽海峡春景色・竜飛への道
走行日 2006.4.28〜5.2


寝る場所を探すのに少し手間取り、結局眠りについたのは午前3時になってしまった。

4月29日(土)

時刻 場所・通過点 説明
0630 道の駅・関川 なんだか外が騒がしい。

よく見ると隣の体育館(?)脇でフリマのような催しの準備が始まっていた。
朝の7時から帽子の売込みで声を荒げるオッサン。

・・・新潟の人は元気だな。

不本意ではあるが起床。移動二日目の始まりである。

0806 新潟r273田麦峠 メシやトイレを済ました後は少し寄り道を。

峠を越えてしばらく走るとやっぱり冬季通行止。
そばの大粟田の集落は過疎化が進んでいるのだろう、
廃校の『ありがとう●●中学校』の文字がもの悲しい。

0900 道の駅・笹川流れ その後は日本海に沿ってR345を北上。

ほとんど寝てない。しかし不思議と睡魔はこないのだ。

未知なる土地へ赴くドキドキと、前を走るジジィの軽トラにイライラするという
2つの感情が高い次元で融合しているのだろう。

0930 山形県入り

撮影しているとさっき追い越した軽トラが従者を一杯引き連れ国道を走っていく。

この台数ではもう前へ出るチャンスは無いであろうと肩を落とす。

1045 酒田市街 海沿いを走るR112を経て酒田市内へ。
眼前に鳥海山が姿を見せる。
1130 秋田県入り この県境の看板が撮れなかったのが残念だ。

前に見えていた鳥海山が徐々に後方へ消えていく。
しかし相変わらずペースは上がらず非常に退屈していた。

地図を見ると鳥海山の北側を走る秋田r58というのに目が行く。
観光していくかぁと思った矢先に・・・

『青森 270km』の青看板を見る。

高速使っても3時間掛かる所を下道で行こうというのだ、
寄り道なんかしているヒマはなさそう!

1330  ナ マ ハ ゲ 現 る

淡々と、ただひたすら淡々と走る。秋田県に入って2時間、そんな状態が続いた。
そもそも昼間に移動するのが間違いなのだが・・・
みんな忍耐強いのかノンビリ屋さんなのか、誰も前へ出ようとしない。
私一人がちょっと浮いたような走り方をしていた。

精神に疲れが見え始めた頃、ようやくR7の流れから解放される時がやってきた。
えいやと飛び込んだ道、その名を秋田県道56号秋田天王線という。
男鹿半島の付け根・八郎潟周辺は田んぼの関係上直線道路が多い。
この道も例に漏れず7〜8kmの直線を持つ。

気持ちよかった。
ウへへへへうひゃヒャヒャヒャアアアああぁぁァアッハハアああーーーー!!!!11!!1

 

 

・・・抜きました。

クラウンを。覆面パトカーを。
ええ、ブッコ抜いてやりましたよ!グイっとね!

見せてあげたかったなぁ・・・あの時の加速・・・
人と車が一体になったような、そんなスピード・・・

24km/hオーバーで済んだのは情けだろうか。
ホントはもうちょっと出てたんだが(汗)

俺様を撃墜するとはなかなかやるな、秋田県警さんよぉ。
・・・まあいい。ナマハゲに刺されたと思って18000円くれてやる

青切符ゲットだぜッ!!

時刻 場所・通過点 説明
1530 青森県入り その後はションボリとR7をそしてR101を北上する。

左は日本海、右は山、前に高齢者の運転する軽トラ。
この景色が延々と続くのだ。

途中で気分転換に青森r192・中山峠へ突っ込んだりしたが、
状況はあまり変わらずついには睡魔の介入を許してしまう。

1710 道の駅・もりた 自宅を発ってから1170.5km、何度かオチかけたがどうにかつがる市到着である。

竜飛崎まであと60kmくらいだろうか。
虚ろな目で南側を見ると頂に雪を残す岩木山がよく見えた。

予定していたよりも数時間早く着いてしまった。
それはそれでいいのだが、時間の潰し方を考えねばならなくなった。

竜飛崎で真っ暗な海を見ながら日の出を待つのもなぁ・・・
やっぱり寄り道しとけばよかったか。

ひとまずフロでも行こうと決め津軽半島をさらに北上した。

1745  そ び え 立 つ 言 葉 の 壁

17時45分、五所川原市車力町にある『しゃりき温泉』に到着。
もうなんでもいい、早くフロに入って疲れを取りたいと飛び込む。

サウナへ・・・熱い。蒸し殺されるのではないかというほどの高温。
浴室も換気扇が回ってないのかこれまた高温。
湯につかるもこれも高温。
頭や体を洗っている時にはもう心臓がバクンバクン言っていた。

湯船の傍にある休憩用の椅子に座り込む。
ヘバっているのは私だけのようだ。・・・青森の人は強いんだな。

『あづいよなぁ』

突然前の湯船につかっていた男(30歳位)がそう言いながら私の隣に座る。(椅子は2つしかない)

・・・時を遡る事数時間前、秋田県内の『道の駅・にしめ』で
地元の人と思われる老夫婦の会話をすれ違いざまに聞いたのだが・・・

解 読 不 能

そういう事もあってこっちの人はどんな話し方をするのか大変興味があった。
そして今、津軽の言葉を聞く機会がやってきた!しかも唐突に!

『あーそうですねぇー。熱いですねぇー。』
『すぃごどなにしでる?』
『えっ?仕事?あぁ、大阪で●●やってます。』
『大阪がらvftbzdyうぇyんglふい;うぇいうふぉ』
『え?え??』

決してバカにしている訳では無い。お間違い無きよう。
『すぃごど』はなんとか『仕事』と分かったのだが、もうその後の言葉は本当に何を言っているのかサッパリだった。
言い切っているのか、疑問形なのかも判別できなかった。
風呂場の中という音響効果を差し引いても、だ。

逆にこちらが大阪のイントネーションで話しても通じない。
極力標準語で、ナゼか片言の日本語での応対にになってしまう。

『このまま竜飛崎までいこうかなぁと。』
『ぁあ、竜飛(”ぴ”も限りなく”ぷ”に近い)g日hbjn宇hcfm;c、jをれう:fr』
『あぁあー・・・』(←全く分かってない)
『ghbcwぇrえgh;子mxw、じょjをぺj、gcrじょwqgvd』
『あぁあー・・・』(←焦り始める)
『dftgyひjこせdrftgyhじこんjmk』

もう一度言う。決してバカにしている訳では無い。本当に分からないのだ。
何かいろいろ語ってくれるのだが、ハッキリと聞き取れて理解できた言葉はかなり少ない。

この男の話し方が悪いのかと思ったが、脱衣場では他の人とフツーに会話していた。
着替えてる時にメシはどうするのかと聞かれ、(なんとか聞き取れた)コンビニでと答えると、

男 『コンビニィ?gtりょ9いの食堂であえrちゅひjcvgbhんjkm』

おそらくコンビニなんかじゃなく近くに安くてウマイ食堂があるぞと言ってくれたのだろう。

ほとんど言葉のキャッチボールはできなかったのだが、男は気分を害してはいないだろうか。
ちょっと申し訳ない気分になりしゃりき温泉を後にした。

津軽弁、濃いわ・・・

時刻 場所・通過点 説明
2240 むつ市街 フロで完全に眠気も醒めた。しゃりき温泉の男、ありがとう!
ここで目的地を変更する事にした。

体力のあるうちに青森市街を突っ切り、一気に下北半島の先の大間崎まで行く事に。
交通量もぐっと少なくなり、距離の割には比較的楽にむつ市まで行けた。

2323 R279・桑畑PA 真っ暗な国道にある小さなパーキング。

車を降りると波の音は間近に聞こえる。
本州最北端の大間崎まで15kmあたりだろうか。

東北に入ってから肩コリがひどい。
むつ市へ向かう国道もトラックの轍が酷く、常にハンドルを取られながらの運転だった。
変な力が入っているのだろう。

人間用の燃料を摂取した後、体を伸ばすと眠りに落ちたようだ。
ここまで1389.3km

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