奈良県道228号 東川河合線
走行日 2004,7,8

プロジェクト“卍”

前年(2003年)のパンク撤退からほぼ1年。
地図によって県道だったり、そうでなかったりする謎の県道を再び訪れた。

先に書いておくと、道中の様子はほとんど変化が無いので内容は前年版とあまり変わらない。
サブタイトルにもあるように、今回の目的は再奥にあるという薬師堂を写真に収める事だ。

神社仏閣に全く興味は無いが、この時ばかりは心躍る行程となった。

MAP


国道169号と国道425の分岐
r228へはここからさらに20km近く走らねばならない

ん!?よく見ると国道425号が県道に格下げになっている!?

〜20km走る〜

出合橋を渡った所

『東の川局』・・・それは郵便局マニアなら一度は訪れてみたいという聖地だとか

前年版と見比べてほしい
土砂崩れはほったらかしである。

ここに黒スプレーでの力作看板があったが撤去されていた。

右岸R425、左岸r228。中央の赤い橋がさきほどの出合橋である

1個目の吊り橋

高所恐怖症ではないが、下を見るとさすがに足がすくむ

サビだらけの骨組みがさらに恐怖をかきたてる

東の川小学校跡

宮の平集落への分岐(上)

10棟程度の民家がある。が、あるといっても全て空き家だ。

坂を登るとすぐに見えるのが『東の川局』

県道に戻る

これが最後の電柱となる。すなわち、これ以降は完全なる無人地帯となる。
道路の幅は1.5車線はあるので対向車との離合はさほど神経質になる事はない

しかし、この道で対向車に会う事は滅多に無いであろう

出口橋

グニャリと曲がったガードレール

このテの光景はいたる所で見ることができる

丸太を並べた路肩決壊箇所もほぼ前年と変化はなかった。

2個目の吊り橋をこえ、県道も終わり(おそらく)いよいよダートとなる

治山工事現場

砂防ダムが完成していた。奥にも建設中のようだった。

ここに川に降りるスロープがある。特にゲートなども無く、誰でも自由に利用できるようだ

渓流釣りをする人がたまに来る位だろう。

前回パンクで引き返した地点

国道からの分岐直後にあった小さい路上河川。
車高を落としていた前年はバンパー下を擦ったが、ノーマル車高に戻した今年は難なく通過できた。

いける・・・そんな自信がでてきた
これより先は未知の世界。ゆっくりと進む

『ボゴンボゴン』と嫌な音を出しながら進む。怖い。

ものの300m程で悪路は終わり、ちょっとした広場になる

最終転回場は車両進入最終地点でもあった・・・

写真では少し分かりにくいが、すでにダートというには石が大きすぎる

『オラ、さっさと突っ込めよ』と思われるかもしれないが、さすがに無理だ
ここより徒歩での探検となる

轍らしきものはあった。が、雨によって削られたものかもしれない。
写真で伝えきれないのが残念であるが、軽トラでも苦しいだろう。

入ってくるなというアピールだろうか?

路面はV字にえぐれている所もあったので、もはや車は走行不能と言い切っておく

崖なのか坂なのかよく分からない所から何かが見えた。

車を降りてから150m位だろうか。
謎の卍についに辿り着いた。

薬師堂

一目で違和感を感じるであろう

そう、傾いているのだ。
なんとか建っている、そんなギリギリの状態であった。

正面から

屋根を支える柱の根元が弱っていた。
残念ながら崩れ落ちるのは時間の問題のようである。

大阪の一人の変態を魅了した薬師堂は、人知れず朽ちていくのでありました・・・

この先ですぐに道は終わってしまう。

しかし、ここから東の川を遡って大台ケ原まで山登りする人もいるらしい。
山登りといってもハイキングレベルではなく、本格的なモノだとか。

一般県道だが、一般者はほとんど来ない東川河合線。
工事関係者と郵便局の中の人が家に帰れば、完全に県道沿線は無人と化す。
そんな忘れられた県道に私は強く惹かれた。

例に漏れず、この日県道は私の貸切状態でありました・・・

その2,3ヶ月後、薬師堂は本当に倒壊してしまった。

このまま土に還ってしまうのだろうか


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